戒律を伝えるため来朝した盲目の高僧
鑑真和上(がんじんわじょう)と唐招提寺(とうしょうだいじ)

第十三話

鑑真和上は、唐の時代、揚州に生まれた中国の高僧。
戒律の勉学に励み、揚州大明寺の住職となった。

時に、留学生栄叡・普照(ようえい・ふしょう)を使いとする聖武天皇の請願を受けて、戒律を伝えるため渡日を決意する。
しかし、五度の難船難破に遭い、はるか南方の海南島まで漂流し、その上、失明してしまった。

言葉に尽くせない数々の苦難にみまわれたが、不屈の情熱は消えることなく、12年目の752年、遣唐使乃船で渡日の悲願を果たした。
ここに日本で初めて正式な授戒が行なわれた。

その後、戒律の道場として唐招提寺を建立し、763年に76歳の生涯を閉じた。

鑑真和上は、仏教のみならず美術や医学など、日本の文化にはかり知れない功績を残した人として広く尊敬されている。